2012.12.15
弁護士になって知ったこと その1(仲介)[不動産][自己破産]
1 破産管財人の業務は,大阪時代も行っていたが,不動産の任意売却について
は,現在ほど慣れていなかった。
2 不動産仲介業者が(1)売側,買側に分かれること (2)売・買を同じ業者が行う
ことがあることについて両者の役割分担まで明確に認識して,依頼するように
なったのは,三重に登録替えをして大量の任意売却をするようになってからで
ある。
3 仲介が(1)一般,(2)専任,(3)専属専任があることを明確に認識するように
なったのも同様である。
4 今考えると 大阪時代は任意売却の能力は稚拙だったと思う。
5 任意売却の能力が向上したと思うのは,破産物件専門の不動産仲介業者
に依頼して彼の仕事ぶりを参考にするようになったことも大きい。
6 買側はともかく売側の不動産業者は破産物件に慣れてない時は,破産管
財人である自分自身の処理業務が増えることになる。
7 破産開始時にある程度,不動産業者が活動している時は,引続きその業者
が担当を希望した場合は,あえて外さないこともあるが,契約,決済時には,
私指定の業者と売側は共同仲介をしてもらうことにしている。
8 私の申出を拒否する業者もいるが,そのような業者は,いろんな面で今後の
つきあいは,なるべく避けたいと思うことになる。
9 先日8ケ月で6件全部のマンションの売却が完了したので,予定不足額の届出
がまだであった抵当権者に配当をするので早期に提出するように連絡をしたと
ころ,もう全て任意売却が終了したのかと感心されたが,確かに,大阪時代の
私のようなレベルの破産管財人との付き合いが多いとそう感じるとは思う。