その他

2012.08.04

みなし相続財産 (相続・遺言)

1. (特別受益者の相続分)
第903条 
① 共同相続人中に、被相続人から、遺贈を受け、又は・・・贈与を受けた者があるときは、被相続人が相続開始の時において有した財産の価額にその贈与の価値を加えたものを相続財産と「みなし」・・・算定した相続分の中からその遺贈又は贈与の価額を控除した残額をもってその者の相続分とする。 

2. (寄与分)
第904条
① 共同相続人中に、被相続人の・・・財産の維持又は増加について特別の寄与をした者があるときは、被相続人が相続開始の時において有した財産価額・・・寄与分を控除したものを相続財産と「みなし」・・・算定した相続分に寄与分を加えた額をもってその者の相続分とする。

3. つまり、相続分(これは「具体的相続分」といわれるものです。)の算定にあたり、「みなし相続財産」の算定が先行します。

4. 結局、みなし相続財産とは、相続開始時に被相続人が有していた財産の価額に生前贈与の価額を加え、同時に寄与分の価額を減じたものです。

5. 「具体的相続分」は、【みなし相続財産×各相続人の「法定」相続分+各相続人の寄与分-各相続人の特別受益】となります。

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