2012.02.17
債権回収会社(サービサー)[その他]
1 先日、多人数の売掛金が財団にある破産者の債権者集会がありました。
売掛金によっては、長期の分割払いのものあり、破産手続中に回収が完了しな
いものもあります。
そこで、長期の分割支払いの債権はサービサーに売却することを説明したとこ
ろ、出席している債権者から、サービサーに関する質問を受けました。
2 サービサーとは、不良債権の処理等のために、法務大臣の許可を受けて、本
来の債権者から委託を受け、あるいは、債権を譲り受けて、債権の回収にあた
る会社のことをいいます。原則として、会社名に「債権回収」の文言を使用しな
ければならないとされているので、
○○債権回収
といった名称であるのが一般的です。
3 サービサーが扱う債権(特定金融債権)は、法律でその範囲が定められており
今回のような破産者が有する金銭債権のほかにも、金融機関や貸金業者等が
有している貸金債権なども含まれています。
したがって、破産者に対する債務があるような場合だけでなく、金融機関や貸
金業者等からお金を借りている人なども、サービサーからの請求を受ける可能
性があります。
4 私がサービサーに関与するのは、
① 破産管財人として、サービサーに債権を売却したり、
② サービサーに売却された、あるいは、回収委託された債権の担保のために
設定された抵当権のある不動産を売却したり
ということがほとんどです。
5 サービサー側から請求されるのは、破産管財人、あるいは、自己破産の申立
てをする場合の代理人として、即ち、法的手続の中で関与する場合がほとん
どです。
6 サービサーから請求を受けた債務者側の代理人として、法的手続をとらずに和
解(示談)で解決したことも数例あります。