2018.08.07
北薗法律事務所修習日記1(修習生作成の日記)
第71期司法修習生です。
今日から1週間、北薗法律事務所で(出張)弁護修習をさせていただいております。
今日は、津地方裁判所某支部で行われた弁論準備手続に立ち会いました。
さて、司法修習生は、事前に記録を読み、訴訟物、請求原因、抗弁等を確認してから期日に臨むのが一般的だと思います。私も、例にもれず、できる限りのことをして、期日に立ち会おうと心掛けています(民裁修習中に、裁判官から訴訟物と要件事実について何度も質問を受けたことも影響しています…)。今日の事件についても、事前に記録を読み、訴状物等の確認を行いました。しかし、関連事件が十数件に及び、事件の全体像まで把握することはできませんでした。実務修習も終盤戦に突入し、未だに慣れないのが「大量の情報を短時間に(アウトプットに耐えうる程度に)インプットすること」です。記録を読むスピードは上がってきましたが、事件関係者や数字が多く登場すると、一気に頭が混乱します。おそらく、記録をメリハリなく読んでしまっているのが原因だと思います。これから経験を積むことで、大量の情報の中から、重要な情報を抜き出すことができるようになるのでしょうか。
今回の事件は、事件が複雑であり、その全体像を理解するためには、お金の流れを正確に把握しておく必要があると感じます。事件関係者が多く、数字も多く登場する事件です。記録の中を行ったり来たり、メモを取りつつ図示して視覚化していきます。
期日終了後、事務所に戻ってからは、「期日報告書」の作成を行いました。期日の内容については、毎回メモ帳にメモをしていますが、詳細なメモまではしておらず、期日報告書の作成を期日終了後に言い渡され、猛暑の中、冷や汗まで出たとか出ないとか…。
期日報告書とは、訴訟代理人である弁護士が、裁判所の期日に行われた内容を依頼者である企業等に報告するものです。原則、その日のうちに作成され、依頼者に送付されます。弁護士によって、その内容は千差万別で、一言一句漏らさず書かれているものから、要点をまとめたものまで様々です。今回、私は、北薗先生が以前作成した報告書や「若手弁護士のための民事裁判実務の留意点」(圓道至剛)を参考に作成しました。相手が企業ということもあり、導入部分も丁寧に作成しましたが、企業だからこそ、余計な部分は必要がないのかもしれません。
また、事務所に戻ってからは、別件の事件(請負代金請求)に関して、訴状の作成を行いました。限られた資料で作成しましたが、色々と当事者に聞きたいことも頭に浮かび、資料が少ないうちでも一度起案して、問題点を想像してから打合せにのぞむことが重要であると感じました。