弁護士北薗のBlog

2016.05.14

郵便物の回送

1 破産法には、破産者の郵便物を破産管財人に回送する規定があります。
2 成年後見制度においては、これまで、破産法のような規定が定められていませんでした。
今回、成年被後見人宛の郵便物を成年後見人に回送する規定を設ける改正法案が可決され、施行を待つ状態となりました。
3 破産手続の場合、回送される破産者宛の郵便物によって、
(1)「隠し」財産が発見されたり、
(2)「真実の」破産原因が判明したり、
することが期待されています。
4 成年後見制度の場合は、本人が十分な財産(プラスもマイナスも)管理ができない状態(後見相当)であるため、
(1)不明であった財産の詳細が判明したり、
(2)把握されていなかった負債が発見されたり、
することが期待されています。
4 私の経験では、後見人選任案件において、選任から5年以上経過した後に、100万円以上の預金が発見された、ということもありました。

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